たし算の素過程

たし算の素過程

なかま集め、集合数と順序数の数概念、たし算の意味の学習を終えてから、計算練習に入ります。
たし算の素過程を2-9分類法で整理して表すと以下のようになります。

\begin{array}{rr} & 2 \\ + & 2 \\ \hline \end{array} \begin{array}{rr} & 2 \\ + & 0 \\ \hline \end{array}

\begin{array}{rr} & 0 \\ + & 2 \\ \hline \end{array}

\begin{array}{rr} & 0 \\ + & 0 \\ \hline \end{array}
\begin{array}{rr} & 9 \\ + & 9 \\ \hline \end{array}
\begin{array}{rr} & 9 \\ + & 1 \\ \hline \end{array}

2+2型の指導順序

\begin{array}{rr} & 2 \\ + & 2 \\ \hline \end{array}型:水道方式では5のタイルを用いることから、繰り上がりのない素過程の指導順序は以下のような順番になります。

  1. 2+2型
  2. 3+2型
  3. 5+2型、2+5型
  4. 7+2型、2+7型
  5. 4+4型

1は答えが4以下の問題
2は5を合成する(答えが5になる)問題
5は4以下同士をたして5より大きくなる、5進くり上がりの問題

2位数の十進位取りの指導

ここでは省略しますが、9+9型の指導に入る前に、2桁の仕組みをタイルを用いて指導します。

十の位 一の位

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3ぼん 6こ
36
さんじゅうろく

 

9+9型の指導順序

\begin{array}{rr} & 9 \\ + & 9 \\ \hline \end{array}型:水道方式では5-2進法(ゴニシンホウ)を使うのが特徴です。

  1. 7+5型:7を「5と2」にわけ、5+5で十をつくった後に2を加える。
  2. 7+7型:それぞれの7を「5と2」にわけ、5+5で十をつくった後に2+2を加える。
  3. 8+7型:8と7をそれぞれ「5と3」「5と2」にわけ、5+5で十をつくった後に3+2を加える。
  4. 9+4型:5-2進法の特徴的な計算方法。9を「5と4」にわけ、この4と加数の4で「5と3」をつくる。5が2つできたので5+5で十をつくり、3を加える。
  5. 9+9型:9を「5と4」にわけ5+5で十をつくり、4+4を加える


5-2進法は、十の合成分解の練習をせずに、答えを出せるという長所がありますが、水道方式で教える学習塾や学校では、必ずしも5-2進法に拘らないで十の合成でくり上がりの指導をする場合があります。
水道方式に関する遠山啓の初期の著作物では5のタイルが存在せず、十の合成で説明していましたが、1970年代に入り、5のタイルの出現と同時に5-2進法での説明に切り替わっています。
上の4番は、十の合成で考えると9の補数1を4から取り、十を作る。1を取り除かれた3を加える。という一般的な考え方になります。

5-2進法(五の合成)と十の合成の対比

5-2進法 十の合成
2+9

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